Daigas Group 大阪ガスグループは、Daigasグループへ。

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トップコミットメント

今日の安心をまもり、未来の日常をつくる 代表取締役社長 社長執行役員 藤原 正隆

前中期経営計画を振り返って

前中期経営計画の3年間は、新型コロナウイルス感染症の拡大や国内外の政治・経済情勢の不安定化、さらには米国フリーポートLNG 基地でのトラブル発生など、困難な事態が相次ぐなか、安全・安心、安定供給の使命を果たすべく、エネルギー供給やサービス提供に支障が出ないよう、日々の対応に全力を尽くしてきました。そのような逆風下にありながら事業の成長拡大を実現できたことは、Daigasグループの目指す姿や事業ポートフォリオ経営が正しいものであり、従業員一人ひとりがその重要性を理解し、前向きに取り組んだ結果であると考えています。
前中期経営計画では、持続可能な社会の実現に向け、ステークホルダーと「ミライ価値の共創」に取り組むとともに、経営基盤の強化による「企業グループとしてのステージ向上」に重点的に取り組んできました。その結果、「ミライ価値の共創」では、再生可能エネルギー(再エネ)普及貢献量250万kWの達成、e-メタンのサプライチェーン構築や技術開発の推進、お客さまアカウント1,000万件の前倒し達成、ライフ&ビジネス ソリューション(LBS)事業の領域拡大など、各種目標を達成することができました。また、「企業グループとしてのステージ向上」では、海外エネルギー事業とLBS 事業の成長によるポートフォリオの強靭化、ROICに対する意識の向上、DXの推進、多様な働き方の実現など、グループ収益力の向上と経営基盤の強化を推進しました。
これらの結果、2023年度の収益性指標は計画を上回る水準に達することができました。
一方で、前中期期間では、当社グループを取り巻く環境が大きく変化しました。カーボンニュートラル(CN)潮流の一層の加速や、エネルギーセキュリティの重要性の高まりを受け、目下、当社グループに対する社会課題の解決への期待もより一層高まっているものと認識しています。解決策の一つであるe-メタンの製造・導入に向けては、非連続な技術開発やCO2カウントルールの整備など、超えるべき壁がまだまだ存在します。
また、少子高齢化により労働力人口が減少するなか、働き方改革や人材の流動化が進み、人材の確保が喫緊の課題となっています。コロナ禍を経て人々の働き方や働くことへの意識、さらには人生観も多様化していますので、企業に対するエンゲージメントや共感の獲得に努めるなどの、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)を強く意識した人的資本経営の必要性を肌で感じています。当社グループとしても現在進行形で様々な取り組みを進めていますが、課題解決には唯一の正解や魔法の杖はなく、多様な価値観を持つ従業員がともに切磋琢磨して成長する企業文化の醸成に努めることが、何より大切だと考えています。

Daigasグループが想う未来

時代は今、大きな転換期にあり、エネルギーセキュリティの不安定化や、自然災害の甚大化など「今日の安心」が揺らぐ一方で、2050年のCN達成をはじめ、社会課題の解決が進む「未来の日常」を実現することが求められています。なかでもCN 潮流、エネルギーセキュリティの不安定化は、当社グループに今後、最も大きなインパクトを与えるものと考えます。
当社グループでは、2017年3月に「長期経営ビジョン2030」を策定し、2030年度に目指す姿の実現に向けて取り組んできましたが、今回、「中期経営計画2026『Connecting Ambitious Dreams』(CAD2026)」の策定にあたり、2030年を超えた超長期的な視点の必要性を強く感じました。
その頃の未来社会をイメージしますと、人々の価値観の多様化や社会のデジタル化が一段と進み、企業にはグローバル大での社会課題解決への要請が一層強まっていると思われます。エネルギー分野においても、2050年のCN 実現のための道筋を構築し、社会実装を力強くリードするプレーヤーが求められており、当社グループは、その有力な担い手になることを目指したいと考えます。
その想いを、今回の中期経営計画では、私たちの「志」という形で定めました。即ち、当社グループの企業理念や社是に基づき、現在の環境変化と超長期的な視点を踏まえた、「今日の安心をまもり、未来の日常をつくる」という言葉です。この「志」を胸に、足下の変化への対応と未来の社会課題の解決、その両利きの活動に取り組んでいきます。

新中期経営計画「CAD2026」に込めた想い

こうした「志」を実現するため、新中期経営計画「CAD2026」では、重点戦略として「3つの約束」を掲げ、それぞれのステークホルダーの価値創造を目指します。CNと天然ガス利活用の両輪で社会課題の解決に貢献する「ミライ価値の共創」の継続、多様な人材が集い切磋琢磨し合う企業文化を醸成する「従業員の輝き向上」、そして、アセットライトな経営意識の浸透を図る「経営基盤の進化」、この3つの約束を果たすことで、当社グループの持続的な成長と、持続可能な社会の実現に貢献します。
重点戦略の一つ目、「ミライ価値の共創」では、e-メタンの技術開発やサプライチェーン構築、再エネの拡大など、CNな未来に向けた取り組みを加速するとともに、トランジション期においても重要な役割を果たす天然ガスのグローバル大での普及拡大等により、足下のCO2排出量削減にも貢献します。特にe-メタンは、国の水素基本戦略に明記され、社会的な理解も高まりつつあるため、この機を逃さずCO2削減の国際ルールへのビルトインを目指すなど、環境整備に迅速に対応します。
また、デジタル化が進む世界において、家庭用エネルギー事業ではデータ活用の高度化による快適な暮らしの実現、業務・産業用エネルギー事業では「D-Lineup」をはじめとしたエネルギー周辺サービスの拡充等によるお客さま先の企業価値向上に取り組みます。
こうした価値共創を支える基盤として、「自社起因の供給支障ゼロ」「重大事故ゼロ」を目標にエネルギーサプライチェーンの安全性・安定性を強化することはもとより、燃料電池等の災害に強い機器やエネルギーシステムの開発・普及を通じ、お客さまと社会のレジリエンス向上にも貢献します。
当社グループは企業行動憲章で「人間成長を目指した企業経営」を掲げていますが、昨今の人材を取り巻く環境の変化を踏まえ、「従業員の輝き向上」を二つ目の重点戦略としました。
近年、働く人の価値観がますます多様化し、働く環境が大きく変化するに伴って、従業員一人ひとりが仕事に対する熱意や動機づけを主体的にマネジメントする時代になっていると感じます。従業員一人ひとりの判断や行動の基準となり、仕事の質や組織の結束力を高めるための拠りどころとなるもの、それが、長年事業活動を通じて培ってきた独自の「企業文化」であると、私は考えます。世のなかの多様性、不確実性が増すほどに企業文化の果たす役割は大きくなり、今後、「共感」される企業文化の有無によって、お客さまや社会、従業員から企業が選ばれる時代になると思います。
従業員や社会からの「共感」が一層高まり、多様な人材が集い、切磋琢磨することで、従業員の力が最大限に発揮され、企業のアウトプットは最大化します。そうした考えのもと、人材の獲得・育成、従業員個々の活性化、適所適材の実現に力を注ぎます。また、健康経営の推進や、働き方や仕事の進め方を変革する取り組み「Daigas X(Daigas トランスフォーメーション)」を通じて、グループのコミュニケーションを活性化し、従業員の満足度を向上させていきます。
私は常々、「企業活動の源泉は人である」という考えを持っており、それを機会あるごとに従業員にも伝えています。また、継続して定期的に実施している職場訪問や従業員との対話の際にも、「働きやすい、より魅力的な会社づくり」について話し合っていますが、従業員の皆さんの意識は高く、私自身、その期待に応えなければならないという想いを改めて強くする次第です。全ての従業員が成長機会を得て、より生き生きと働くことができる環境整備を進め、それをグループ全体の成長・進化につなげていきたいと考えています。
重点戦略の三つ目、「経営基盤の進化」については、各事業分野において価値を生み出す源泉を見極め、保有資産の価値最大化を図る「アセットライトな経営」を志向します。それにより、CN 投資等の将来に向けた事業育成に取り組みながらも、資本効率を低下させることなく企業価値の向上を図っていきます。これは、単に資産を軽くしていくということではありません。価値を生み出すために本当に必要なものは何かを見極め、高い価値があるアセットはしっかりと保持する一方で、アセットを持たなくても同じ効果が得られるのであれば保有せず、保有資産の価値を最大にするということです。つまり、「ダイエットをしながら筋肉質の体質に進化する」ことであり、それを競争力の源泉にしたいと思います。
また、私は、このような変化の時代においては、「環境変化に柔軟に、かつ、ダイナミックに対応する力」が何よりも求められると考えています。そのため、グループの総合力を発揮することはもちろん、デジタル人材の育成や体制の強化を進め、事業とデジタルの融合を図り、DX による事業変革を促していきます。
当社グループの事業領域が拡大するなか、2024年4月に全社横断のリスク(サステナビリティ、コンプライアンス、経理・財務、サイバーセキュリティ、海外投資等)を包括的に管理する全社委員会である「リスク管理委員会」を設置しました。さらに、監査等委員会設置会社へ移行することで、監督機能の一層の強化、経営に関する諮問委員会等での経営方針・経営戦略に関する議論の充実に努め、事業環境の変化に対応すべく、より機動的な意思決定を実現します。

目標達成に向けて

新中期経営計画の策定にあたっては、グループ関係組織との議論を重ねるとともに、様々な外部有識者の意見をいただき、重要課題(マテリアリティ)を見直しました。これをもとに、「ミライ価値の共創」「従業員の輝き向上」「経営基盤の進化」を重点戦略とし、社会課題解決に向けた価値創造をステークホルダーとともに実現することを目指します。
また、本中期経営計画においても、引き続き、ESG(環境・社会・ガバナンス)に配慮した経営を着実に推進していきます。
当社グループでは、企業理念を実現するため、企業の姿勢を表明する「Daigasグループ企業行動憲章」や、役員・従業員が守るべき具体的な行動基準を定めた「Daigasグループ企業行動基準」を設けています。さらに、2007年、日本の公益企業として初めて「国連グローバル・コンパクト」への参加を表明し、企業が国際社会の良き一員として取り組むべき原則を支持しています。
これからも当社グループは、持続的な成長の実現に向けて、国内外の様々なフィールドでチャレンジを継続し、社会課題の解決に貢献するとともに、絶えざる進化を続けていきます。

2024年9月


トップコミットメント カーボンニュートラルビジョン/
エネルギートランジション2030
サステナビリティレポート
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経営計画
経営計画資料 長期経営ビジョン2030/
中期経営計画2026
Daigasグループの価値観
Daigasグループの価値観 企業理念 企業行動憲章 企業行動基準 私たちの宣言 各方針
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E:環境 環境マネジメント Daigasグループ環境方針 (参考情報)環境会計の
集計方法について
(参考情報)環境経営効率 バリューチェーンにおける
環境影響
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-リスクと機会の認識と対応-
資源循環社会への貢献 (参考情報)
資源循環に関するデータ推移
(参考情報)土壌・地下水の
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S:社会
S:社会 イノベーション・マネジメント
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Daigasグループ
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バリューチェーンが
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