Daigas Group 大阪ガスグループは、Daigasグループへ。

Daigas Group 大阪ガスグループは、Daigasグループへ。

環境技術への取り組み

特定したマテリアリティ
  • 大気への排出

    305-5

取り組みの背景・考え方

Daigasグループにとって、技術は企業競争力のベースであり、研究開発は最も重要な企業差別化戦略の一つであると考えています。天然ガスは、環境性・供給安定性に優れた有用なエネルギーであり、引き続き低炭素社会に向けて重要な役割を期待されており、お客さまの快適な暮らしやビジネス発展につながる様々な新技術の研究開発、実用化に取り組んでいます。また当社グループは、2021年1月には「Daigasグループ カーボンニュートラルビジョン」を発表し、同年3月には「Daigasグループ中期経営計画2023『Creating Value for a Sustainable Future 』」を発表し、低・脱炭素化をさらに推進していきます。天然ガスの高度利用から、再生可能エネルギーの活用、メタネーションをはじめとするガスの脱炭素化技術の研究開発まで様々なテーマに積極的に取り組み、カーボンニュートラル実現に貢献する技術開発を進めていきます。

自立分散型エネルギーの普及の取り組み

スマートエネルギーハウス

大阪ガスでは、家庭用燃料電池、太陽電池、蓄電池の3電池を組み合わせ、情報技術を駆使して、燃料電池を最大限活用し電気と熱を賢く(スマートに)「創る・貯める・使う」ことにより、快適で環境にやさしい暮らしを実現するスマートエネルギーハウスの開発に取り組んでいます。
2011年2月から3年間、積水ハウス(株)とともに居住実験を行い、実用化に向けた技術検証により3つの成果を公表しました。

  • 1. 燃料電池を最大限に活用する独自の制御方法を用いた3電池住宅(蓄電池として電気自動車を使用)の通年評価として、実居住条件下で103%のCO2削減と82%の節電、31万円のメリット(光熱費+車両燃料費)を達成
  • 2. 居住者の快適性と省エネルギー性を長期間にわたり両立させる効果的な住宅用エネルギー管理システム(HEMS)の機能を実証
  • 3. 電動シャッターや電動カーテン等の住宅設備の自動制御が、居住者の利便性・快適性を向上させることを確認

2017年4月には、これら大阪ガスが有する3電池の最適制御に関するノウハウと、京セラ(株)が有する蓄電システムのノウハウをベースに、家庭用燃料電池「エネファーム type S」で発電した電力を充電できる小型・軽量の3.2kWh蓄電システム「スマートエネルギーハウス蓄電システム」を開発し、販売を開始しました。また、2019年4月からは、家庭用燃料電池「エネファーム type S」で発電した電力だけでなく太陽光発電の余剰電力も充電できるオムロン製「スマートエネルギーハウス蓄電システム」(6.5kWhおよび9.8kWhの2タイプ)の販売を開始しました。

  • CO2削減率の算出について
    3電池でCO2排出量を削減し、さらに太陽電池の売電分で火力発電所のCO2排出を削減したとして、差し引きゼロを超え、さらに3%削減となります

■ スマートエネルギーハウスの概念図

スマートエネルギーハウスの概念図

スマートエネルギーネットワーク

スマートエネルギーネットワークは、「ガスコージェネレーションシステム+再生可能エネルギー+ICT」でエネルギーコミュニティを形成し、「さらなる省エネルギー・省CO2の推進」「エネルギーセキュリティの向上」「再生可能エネルギーの導入促進」の3つの新たな価値を提供することで、低炭素なエネルギーシステムを実現します。大阪ガスは、2010年度~2012年度に東京ガス(株)と共同で経済産業省の「分散型エネルギー複合最適化実証事業」で9件のお客さまにご協力いただき実証を行いました。
また、Daigasグループが所有する大阪市西区岩崎地区の再開発エリアで商業施設や、大阪ガスの食と住まいの情報発信拠点「hu+gMUSEUM(ハグミュージアム)」、隣接する京セラドーム大阪、大阪市消防局や総合病院と熱供給施設を組み合わせることで「災害に強いまち」とスマートエネルギーネットワークを構築し、2013年7月から運用を開始しています。

■ スマートエネルギーネットワークの概念図

スマートエネルギーネットワークの概念図

3電池住宅において新たな居住実験を開始

大阪ガスは再生可能エネルギーが主力電源となる社会を見据え、3電池(燃料電池、蓄電池、太陽電池)を備えた住宅(以下、「3電池住宅」)において電力系統の安定化への貢献可能性を検証するために、積水ハウス(株)と共同で2020年4月1日から約1年間の以下の居住実験を開始しました。

電力系統の安定化への貢献可能性を検証

3電池住宅において、以下の実験を行うことで、電力系統の安定化への貢献可能性を検証します。

  • 1) 3電池住宅の太陽電池の発電電力の変動に合わせて燃料電池や蓄電池を制御し、電力系統への変動を抑制することで、電力系統への影響を最小化します。
  • 2) 電力系統内において太陽電池等の再生可能エネルギーからの供給電力が過剰な場合に、燃料電池の発電電力を下げたり、蓄電池を充電させたりすることにより、電力系統の需給バランスの維持に貢献します。
  • 3) 仮想発電所(VPP)の1リソースとして3電池住宅を想定し、送配電事業者からの指令を模擬し、需給バランスの維持に必要とされる調整力を提供します。また、これに伴う生活者への影響を評価し課題を抽出します。
電力系統の安定化への貢献可能性を検証
  • バーチャルパワープラント(Virtual Power Plant)の略。分散電源等により拠出される供給力・調整力をアグリゲータと呼ばれる事業者が束ねて活用すること

電力個人間取引の居住者実証試験を開始

大阪ガスは、当社保有の実験集合住宅「NEXT21」※1において、2019年3月より電力個人間取引の居住者実証試験を開始しました。現在、分散型エネルギーシステムが生み出した余剰電力は、電力小売事業者へ販売することとなっていますが、今後は再生可能エネルギー発電を中心とした分散型エネルギーシステムを保有した需要家が発電した電力を自由に売買できるようになる可能性があり、このような売買の管理にブロックチェーン技術※2が有効であると期待されています。
本実証では、個人間の電力取引におけるブロックチェーン技術の有効性を確認するため、「NEXT21」居住者の実生活環境を活用し、家庭用燃料電池や太陽光発電を用いて住戸間での電力融通を行いました。個人間の電力取引が実現すれば、環境性能の高い電力を選択したい購入者と販売者とを直接結びつけることができるなど、お客さまのニーズに応じた新たな価値を提供することが可能となります。また、電力系統の停電時を想定し、VSG機能※3を活用した小型の分散型発電システムを利用することで、電力の供給を継続するエリア(マイクログリッド)を構築しました。停電時においても平常時同様に、需要家間の融通電力の記録をブロックチェーン技術を用いて管理可能かどうかも検証しました。

  • ※1 実験集合住宅「NEXT21」
    「ゆとりある生活と省エネルギー・環境保全の両立」をテーマに、近未来の都市型集合住宅のあり方を提案することを目的として、大阪ガスが1993年10月に建設した実験集合住宅です。これまで、当社社員とその家族が実際に居住しながら、その時代にあったテーマによる実証実験に取り組んできました。建物全体の省エネルギー・省CO2、都市における緑地の復元と環境共生、多様なライフスタイルに応じた住まいのあり方、商品開発などに関する実証実験を行い、エネルギー自由化が進むなか、これからの集合住宅のあるべき姿につながる数多くの提案や発表、商品化等を実施しています
  • ※2 ブロックチェーン技術
    分散されたサーバーで取引履歴の管理を行うことが可能な技術。高い改ざん防止性や、 耐障害性を実現するとともに、自動取引の実現などに期待される技術です
  • ※3 VSG機能
    Virtual Synchronous Generatorの略。本実証において、マイクログリッド内の複数の分散型発電システムの同時運転を実現する技術。従来の方法と比べ、マイクログリッド全体の司令塔となる発電機を決める必要が無いため、マイクログリッド全体が司令塔の発電機1台の停止によって停電してしまうリスクを小さくすることが可能です

カーボンニュートラルへの貢献

2020 TOPIC)都市ガスの脱炭素化に貢献「革新的メタネーション」実現のキーとなる
新型SOECの試作に成功 ~水素・液体燃料などの高効率製造にも活用可能な技術の開発~

大阪ガスは、都市ガスの脱炭素化の有望技術と期待される高効率な革新的メタネーション技術の基礎研究に取り組んでいます。この度、この技術の実現のキーとなる新型のSOEC※1の実用サイズセルの試作に国内で初めて成功しました※2。当技術は都市ガスの脱炭素化だけでなく、水素や液体燃料などの高効率製造にも活用が可能と考えており、今後、産官学のご支援・ご協力、様々な事業者とのアライアンスなどにより研究開発を加速し、2030年頃に技術確立することを目指します。
CO2と水素から都市ガスの主成分であるメタンを合成する「メタネーション」と呼ばれる技術により、既存の都市ガス供給網やガスを使用する機器・設備を引き続き使用しながら脱炭素化を実現できます。当社は、CO2と再生可能エネルギーから高いエネルギー変換効率でメタンを合成できる可能性がある革新的なメタネーション(SOECメタネーション※3)技術の基礎研究に取り組んでいます※4
これまでのSOECは、高価な特殊セラミックス(特殊な焼き物)で構成されていますが、今回開発した新型のSOECは、琺瑯(ホーロー)食器のように、丈夫な金属を基板とし、表面を薄いセラミックス層で覆った金属支持型で、高コストな特殊セラミックス材料の使用量を従来比1割程度に削減できるなど、低コスト化が期待されます。新型SOECは従来型に比べ、耐衝撃性が高く強靭であり、スケールアップの実現も容易と考えられます。
また、この新型SOEC技術は、メタン製造用途だけでなく、水素・液体燃料・アンモニア・化学品などの高効率製造にも活用可能と考えられます。現在は、未だ基礎研究段階にありますが、今後、当技術のさらなる研究開発の推進に向け、研究機関や他企業などとの積極的な連携を図り、2030年頃に技術確立することを目指していきます。

  • ※1 Solid Oxide Electrolysis Cell の略、固体酸化物を用いた電気分解素子。水蒸気やCO2を高温で電気分解するものです
  • ※2 従来と同水準の電気分解性能(面積当たりの電解電流の大きさ)を示すポテンシャルを確認するとともに、実用サイズの金属支持型SOEC(セル)の試作にも国内で初めて成功しました。なお、本研究の一部は、(国研)産業技術総合研究所との共同研究により実施しました
  • ※3 SOECを用いて、水をCO2と共に再生可能エネルギー電力で電気分解することによって水素とCOを生成し、更に触媒反応によってメタンを合成するもの。メタン合成時の排熱を有効活用できるためエネルギー損失が小さく、従来のメタネーション(約55~60%)や水電解による水素製造(約70~80%)に比べ、約85~90%と高いエネルギー変換効率が期待されます
  • ※4 大阪ガスホームページ参照
従来メタメーションと革新的メタメーションの比較

2020 TOPIC)脱炭素化に貢献するケミカルルーピング燃焼技術の研究開発の開始について
~バイオマス燃料による水素・電力・CO2の同時製造~

大阪ガスは、(一財)石炭エネルギーセンター(以下「JCOAL」)と共同で、脱炭素化に貢献するケミカルルーピング燃焼技術の研究開発について、2020年11月に(国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)の委託事業※1に採択されるとともに、2021年1月にNEDOと本委託事業に関する業務委託契約書を締結しました。
本委託事業は、ケミカルルーピング燃焼技術を用いた石炭やバイオマスなどから水素・電力・CO2を同時に製造するプロセスの研究開発に、JCOALと共同で取り組むものです。
ケミカルルーピング燃焼技術は、石炭やバイオマスなどの燃料を、空気中の酸素を用いずに、酸化鉄などの金属酸化物中の酸素を使って燃焼させる技術であり、燃焼排ガス中に空気由来の窒素や窒素酸化物が混入しないため、容易に高純度のCO2を分離・回収できる特徴を有します。また、燃料との反応により一部の酸素を失った金属酸化物は、空気と反応して発電用蒸気に利用できる高温熱と、水と反応して水素を生成することが可能です。この工程で、金属酸化物は燃料との反応前の状態に戻って再び一連の反応を繰り返せるようになります。このように循環利用可能な特徴を持つことから、ケミカルルーピング燃焼と呼ばれています。
本技術を活用することで、燃料に石炭を用いた場合には分離したCO2を貯留や利用することでクリーンな水素・電力の製造が可能となります。また、燃料にカーボンニュートラルなバイオマス燃料を用いた場合は、グリーンな水素と電力に加え、バイオマス由来のCO2を同時に製造することが可能となります。
2024年度末まで実施する本委託事業では、要素技術開発と300kW※2規模の試験装置でのプロセス実証に取り組みます。
研究開発の推進に向けて、当社はプロセス最適化検討、装置制御方法確立に向けた実験データ取得、バイオマス利用の事業性検討、300kW試験装置の実証実験を担当し、JCOALは反応特性把握に向けた実験データ取得、石炭利用の事業性検討、300kW試験装置の設計・製作・実証実験を担当します。
Daigasグループは、本委託事業の成果をもとに、バイオマス燃料から水素・電力・CO2を製造するプラントを商用化することを目指します。本プラントで製造された水素は、安価なグリーン水素の利用を望むお客さまへ供給することを想定しています。CO2は、液化炭酸ガスやドライアイスとして供給することを想定しています。さらに将来的には、カーボンリサイクル製品原料としての供給や、貯留(CCS)によるネガティブエミッション事業※3への活用を目指します。電力は、非化石価値取引市場での活用やRE100を目指すお客さまへの販売などを検討していきます。

  • ※1 NEDO公募事業「カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発/次世代火力発電基盤技術開発/CO2分離・回収型ポリジェネレーションシステム技術開発」
  • ※2 単位時間あたりの供給燃料熱量を表す
  • ※3 温室効果ガス排出量としてカウントされないカーボンニュートラルなCO2を、大気に放散されないよう固定化することで負の温室効果ガス排出量を実現する事業の総称
脱炭素化に貢献するケミカルルーピング燃焼技術の研究開発の開始について

水素製造装置「HYSERVE®」の開発と水素ステーションの整備

「HYSERVE-300」

「HYSERVE-300」

「HYSERVE-5」

「HYSERVE-5」

上鳥羽水素ステーション

上鳥羽水素ステーション

大阪ガスは、近年、究極のエコカーとして普及が期待される燃料電池自動車に、燃料ガスを供給する商用水素ステーション向けオンサイト水素製造装置のニーズが高まっていることを受け、水素製造能力300Nm³/hのコンパクトタイプ水素製造装置「HYSERVE(ハイサーブ)-300」を開発しました。また、LPG仕様モデルの「HYSERVE-300P」も開発し、2015年1月から販売を開始しました。
2019年4月には、Daigasグループの大阪ガスリキッド(株)が、水素製造能力5Nm³/hの小型水素製造装置「HYSERVE-5」の販売を開始しました。小容量の水素を使用しているお客さまには、水素はボンベやカードル等の容器で供給していますが、水素の製造・配送拠点から遠く離れている場合は配送コストが高くなり、また容器内水素を全量消費する前に容器の返却・交換が必要なため、水素価格が割高になる傾向があります。「HYSERVE-5」は、お客さま構内でお客さま需要に応じて効率よく水素を製造できるため、安価な水素の提供が可能です。また、お客さまの水素容器受入等の手間も削減でき、省力化を図ることができます。今後は、水素を燃料とする燃料電池式フォークリフトの普及等、小容量の水素需要は増加していくと予想されており、「HYSERVE-5」はこれらの新たな水素需要に対し、安価な水素の提供を実現する装置となります。「HYSERVEシリーズ」は、オンサイト水素製造装置として、都市ガス・LPG仕様ともに、小型から大型まで様々なお客さまの需要にお応えできるラインアップが揃いました。
こうした水素製造装置の開発とともに、水素ステーションの普及に向け2001年度から水素ステーションの実証研究を行いました。2015年4月には大阪府茨木市に「HYSERVE-300」を設置した北大阪水素ステーションを、2016年3月には京都市内に移動式の上鳥羽水素ステーションをそれぞれ開所し、都市ガスを原料に製造した水素を燃料電池自動車に供給しています。これからも水素供給インフラの整備や水素製造装置の開発・販売を通じて、低炭素社会の実現に貢献していきます。

未利用エネルギーの活用

タイにおける天然ガス自動車燃料向け
バイオガス精製事業

タイの商用プラント

タイの商用プラント

大阪ガスは、バイオマス資源を有効活用し、温室効果ガス排出削減に貢献するべく、バイオガス中の二酸化炭素等の不純物を取り除く独自のバイオガス精製技術を開発しました。タイの企業であるAgriculture of Basin Company Limited(ABC社)では、パーム(あぶらヤシ)油製造過程において発生するバイオガスを本技術により精製し高純度のメタンガスを製造、天然ガス自動車へ供給する事業をされており、その精製工程のオペレーションをOSAKA GAS (THAILAND) CO., LTD.が受託しています。
農業が重要産業の一つであるタイでは、サトウキビの搾りかすやパーム残渣、食品系工場廃水といったバイオマス資源が豊富であるとともに、天然ガス自動車の普及も進んでいます。一方、当社は、未利用となっているバイオガスを有効利用するバイオガス精製技術の開発に2012年から取り組み、CO2を選択的に吸着して除去するPSA(Pressure Swing Adsorption)と、CO2分離膜を組み合わせた独自のハイブリッド型バイオガス精製システムにより、世界最高レベルとなる99%以上のメタン回収効率で高純度のメタンガスを製造する技術を有しています。
当社は、これら独自の技術を活用したサービスを積極的に展開し、タイや他のバイオマス資源国における温室効果ガス排出削減に貢献していきます。

  • 99%以上のメタン回収効率
    原料バイオガス中のメタン量に対する製品高純度メタンガス中のメタン量の割合

■ 大阪ガス独自のハイブリッド型バイオガス精製
システム

大阪ガス独自のハイブリッド型バイオガス精製システム

高効率メタン発酵システムの開発
 廃棄物問題と資源枯渇問題の解決に寄与

大阪ガスは、廃棄物問題と化石資源枯渇問題の解決に寄与するため、バイオ技術を駆使した高効率メタン発酵システム「メタソリューション」を開発しました。このシステムは、生ごみなどの有機性廃棄物(バイオマス)を80℃の高温下で分解する技術(可溶化技術)によって、通常の発酵処理によるバイオマス分解に比べて、メタンガスの発生量を20%増加させます。また、メタン発酵が難しい高油分の有機性廃棄物や生分解性プラスチックに対しても、本技術を用いて可溶化することで安定的なメタン発酵が可能になります。
2009年には環境省の地球温暖化対策技術開発事業である「京都バイオサイクルプロジェクト」に参加し、自治体や大学の指導のもと、給食ごみなどを対象に、超高温可溶化技術の有効性を実証しました。本技術は今後、メタン発酵の難しい原料のメタン発酵や生分解性プラスチックを使ったごみ袋やトレーのメタン発酵への活用を検討していきます。

小型バイオガス化システム実証試験

大阪ガスの100%子会社のDaigasエナジー(株)は、少量の生ごみを経済的にバイオガス化する小型バイオガス装置「D-BioGas」を開発しています。
従来のバイオガス化システムは、設置スペース・費用などの観点から、1日あたり1t程度の少量の食品廃棄物を排出する食品工場や商業施設などへの導入は難しいとされていました。開発中の小型バイオガス化装置は、汎用の浄化槽をバイオガス化槽として使うことで安価かつコンパクトなシステムとするとともに、55℃の高温発酵を採用することで多くの生ごみを処理できるシステムとして、設備のコンパクト化と経済性の向上を実現しました。
2017年度~2018年度には、食品工場で1回目の実証試験を行い、技術的課題の抽出を行いました。2019年度には、その技術的課題を解決した装置による最終の実証試験を開始しており、2021年度中に商品化を行う計画です。

実証試験中の小型バイオガス化装置「D-BioGas」

実証試験中の小型バイオガス化装置「D-BioGas」

「D-BioGas」

エネルギー創出型廃水処理プロセスの実用化

エネルギー創出型廃水処理プロセス商用プラント

エネルギー創出型廃水処理プロセス
商用プラント

半導体工場や化学工場などで発生する廃水のうち、従来の生物処理法では処理が困難な芳香族系化合物等を含む廃水は、燃焼処理されていますが、この方法ではCO2排出量が多く処理コストがかかります。
大阪ガスはニッケルを特殊処理した触媒に高温・高圧とした廃水を通過させることで、廃水中の有機物を容易に短時間で分解処理される方法を開発。この処理過程で創出される可燃性ガスは、工場内でボイラ等の燃料として有効利用することができます。その結果、燃焼処理に比べて、CO2排出量を約110%削減し、廃水処理コストを約40%削減することができます。その省エネルギー性の高さが評価され、平成26年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰を受賞しました。

  • CO2排出量、廃水処理コストの算出について
    処理廃水量が200m³/日のケース

■ エネルギー創出型廃水処理プロセス

エネルギー創出型廃水処理プロセス

2020 TOPIC)SPACECOOL社による新商材「放射冷却素材『SPACECOOL®』」の事業開始について ~世界最高レベルの冷却性能で脱炭素社会実現にも貢献~

放射冷却素材(フィルム)の外観

放射冷却素材(フィルム)の外観

WiL, LLC(以下「WiL」)と大阪ガスが共同で運営するSPACECOOL(株)(以下「SPACECOOL」)は、2021年5月から放射冷却素材の営業、宣伝を開始しました。
SPACECOOLにはWiLと当社が共同で出資するほか、WiLが経営支援、当社が研究および用途開発支援を行う予定です。なお、WiLと大阪ガスによる共同出資は本案件が初めてです。
本素材は、直射日光下において、宇宙に熱を逃がすことで、エネルギーを用いずに外気温よりも温度低下※1する商材であり、社会全体の低・脱炭素化にも貢献できると考えています。
当社による実証実験においては、直射日光が当たった状態で、本素材の表面温度が外気温より最大約6℃※3低くなったことを確認しており、世界最高レベル※4の冷却性能を実現しています。
本素材は、フィルムと帆布の2種類の製品を開発済みであり、今後は他の製品の開発にも取り組みます。また本素材は、地球温暖化対策、省エネおよび冷却快適商材としての活用が期待でき、具体的な用途は膜建造物やコンテナ倉庫での利用など幅広く想定しており、今後広く開発していきたいと考えています。
SPACECOOLは、「世界に木陰の涼しさを」を企業理念に掲げ、放射冷却素材を通じた、人、モノ、社会の暑熱環境の緩和を目指す新会社です。今後、様々な企業とのアライアンスのなかで、人に対しては熱中症予防、食品鮮度維持など安全性や快適性の価値提供、モノに対しては屋外機器の故障抑制など信頼性、スペース効率の改善、コスト削減といった経済性の価値提供、社会に対してはゼロエネルギーでの冷却による温室効果ガス(GHG)の排出抑制、環境性向上の価値提供を目指します。
WiLと当社は、2018年4月にWiLが運営するベンチャー投資ファンド「WiL Fund II, L.P.」への出資※5契約を締結しています。
WiLは、パートナー企業とのオープンイノベーションを実現し、社会課題解決に合致したパートナー企業の研究開発製品を日本はじめ、グローバル展開を目指していきます。当社は、低・脱炭素社会の実現に貢献するとともに、オープンイノベーションを活用した新たな成長分野での事業創出に取り組んでいきます。

  • ※1 大阪ガス独自の光学制御技術を用い、太陽光の入熱を抑え、熱ふく射※2による放熱を大きくした材料設計により実現
  • ※2 熱せられた物体の熱が電磁波(光)として運ばれる現象のこと
  • ※3 大阪市此花区の大阪ガスエネルギー技術研究所にて計測(計測時の周囲気温は約35℃)。放射冷却素材を施工した鋼板の裏面温度を測定
  • ※4 公開されている論文を用いた当社調べによる
  • ※5 2018年4月26日付「米国ベンチャーファンド WiL Fund II, L.P. への出資について」で公表

ライフ&ビジネス ソリューション事業の取り組み

繊維状活性炭の試験方法がISO国際規格に採用

大阪ガスが代表幹事を務める繊維状活性炭技術連絡会が原案を作成した「繊維状活性炭」の試験方法が国際標準化機構(ISO)で承認され、2017年11月に国際規格として発行されました。
「繊維状活性炭」は日本で開発され、Daigasグループの(株)アドールなどが生産している、有害物質の優れた除去性能を有する製品です。日本工業規格(JIS)をベースとして日本からISOにファストトラック(迅速提案法)を活用して提案した「繊維状活性炭の試験方法」が、通常では3年以上要するところを2年という短期間での発行につながりました。
この規格に基づく試験方法が国際的に浸透することにより、「繊維状活性炭」の有害物質除去性能が広く認知されるとともに、国内においても流通する製品の信頼性が向上し、環境保護や人々の暮らしの安心・安全の向上につながることが期待されます。

大気汚染対策に貢献する技術

国道23号に設置している「NNCパネル」

国道23号に設置している「NNCパネル」

大阪ガスは、世界で初めて、炭素材料を用いて大気汚染物質である窒素酸化物(NOx)と騒音を同時に低減する新型吸音板「NNC パネル(NOx & Noise Cut Panel)」を開発し、名古屋市の国道23号遮音壁に採用されました。
近年、PM2.5(粒子径2.5ミクロン以下の微小粒子)による健康影響が懸念されていますが、NOxは、このPM2.5の主要な原因物質であり、効果的な低減方法が求められています。NNCパネルは、大気中のNOxを70%以上除去する性能と耐久性を両立した活性炭素繊維(以下、ACF)を騒音低減に応用したものです。ACF自身が、直径15ミクロンの微細な繊維であり、従来のグラスウールなどの吸音材と同等の吸音性能をもっています。
これに加え、ACFの形状を大気との接触面を増やすためにプリーツ状にし、さらに従来の吸音板の構造を改良することで大気を内部に効率的に取り込めるようにしました。こうした技術により、道路遮音壁の防音性能基準(NEXCO基準)である25dBを大きく上回る33.3dBの遮音性能と、高い大気浄化性能を同時に実現しました(透過損失試験において、中心周波数400Hzの音源に対し33.3dB低減)。
今後も、DaigasグループのDaigasガスアンドパワーソリューション(株)を通じて、高速道路や主要幹線道路の遮音壁など、大気浄化と騒音低減がともに必要とされる場所への販売を進めていきます。

  • Activated Carbon Fiber
    大阪ガスは過去に石炭からガスを製造していました。ACFは石炭からガスを製造する際に副生されるコールタールの有効活用のために開発した技術の一つです

「インドネシア共和国ACF大気浄化ユニット普及促進事業」の実証を開始

ジャカルタの設置写真

ジャカルタの設置写真

DaigasグループのDaigasガスアンドパワーソリューション(株)は、インドネシアにおいて炭素材料を用いて道路沿道の大気汚染物質である窒素酸化物(NOx)を低減するACF大気浄化ユニットを普及促進させる実証事業を2018年9月から開始しました。本事業は、(独)国際協力機構(JICA)の「開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業」に採択されています。
インドネシアの首都ジャカルタでは、近年、急速な経済成長と生活環境の変化に伴う交通渋滞の激化により、道路沿道の大気汚染が深刻化しています。ジャカルタ中心部では、呼吸器疾患の原因となるNOxの濃度が世界保健機構(WHO)のガイドラインの2倍近いレベルに達しているほか※1、13~14歳の児童のぜんそく患者率は日本国内平均の数倍という状況となっています※2
Daigasガスアンドパワーソリューション(株)では、Daigasグループで保有するACF大気浄化技術を活用し、インドネシアの環境改善を図るべく、上記のJICA事業に応募し、インドネシア政府の公共事業・住宅省と協議を重ね、ジャカルタ南部の幹線国道※3の総合病院前にACFを設置しました。この技術は、「電気動力を用いず、自然風を利用し大気を浄化する」ことや「水洗いや降雨によりNOx除去性能の再生ができ、維持管理が簡易で長期間効果を維持する」といった特徴があり、開発途上国の大気汚染対策にも有効であると考えられます。JICAの支援のもとインドネシアで1年間の現地実証検証を行い、十分な性能が発揮されたことを確認しました。他のサイトでも採用いただけるように、引き続き販売を進めていきます。

  • ※1 Jakarta Polices Traffic Directorate, BPLHD Jakarta, 2014
  • ※2 International Study Asthma and Allergies in Childhood, 2012
  • ※3 Jalan TB Simatupang, South Jakarta, DKI Jakarta Province

大阪ガスのシミュレーション技術

試作数を大幅に減らしながら高効率・コンパクトな工業用バーナを開発

大阪ガスでは、お客さま先でのより高度な省エネルギーを実現するために、各種工業炉にシミュレーション技術を適用しています。中でも大型工業炉の最適な運転条件設定や、バーナの設計には、多くの時間と手間を要していました。しかしシミュレーションにより様々な条件や形状での燃焼状態の予測が可能となり、短期間で最適解を得ることができるようになりました。

  • 被加熱物の昇温過程

    被加熱物の昇温過程

  • インパルス燃焼炉(切り替え燃焼式炉の例)

    インパルス燃焼炉
    (切り替え燃焼式炉の例)

風力発電所の発電量予測を事業性評価に活用

風力発電所の例(和歌山県広川明神山風力発電所)

風力発電所の例
(和歌山県広川明神山風力発電所)

風力発電の事業性を評価するには、発電量を正確に予測すること、すなわち高い精度で風を予測することが必要です。しかも日本の風力発電所は、多くの場合、山岳に立地するため、地形の影響を受けた複雑な風を予測する必要があります。大阪ガスは、建物周りや街区内でのガスコージェネレーションシステム排ガス拡散予測に関してシミュレーションの実績を多数有しており、この複雑な場での風の流れを予測する技術を風力の発電量予測にも応用し、効率のよい自然エネルギー開発を進めています。

■ シミュレーションによる予測発電量と
実績値との比較

シミュレーションによる予測発電量と実績値との比較

気象シミュレーションを活用した省エネルギーや自然エネルギーの運用支援

電力やガスなど、エネルギーの使用量は気象条件と密接な関係があります。また、太陽光や風力などの自然エネルギーは、発電量が気象条件に依存します。そこで大阪ガスでは、気象シミュレーション技術の開発と活用に取り組んでいます。
本シミュレーション技術は気象庁や海外気象官署の予報データをベースとし、米国研究機関で開発された気象シミュレーションモデル(WRF)を利用して、対象エリアを西日本に絞り、2km四方単位で約3日後までの天気や日射量などを予測しています。通常の天気予報よりも高密度な気象予測データを得ることができるため、Daigasグループ内で活用し、有効性を確認してきました。また、2018年9月には、気象庁より予報業務許可を取得し、お客さまにも気象情報を提供できる体制を確立しました。

  • 気象シミュレーションの例(日射量)

    気象シミュレーションの例(日射量)

  • 気象シミュレーションの例(風速)

    気象シミュレーションの例(風速)

植物由来樹脂であるポリ乳酸を主成分とする
分解性樹脂フィルムの開発

ポリ乳酸袋

ポリ乳酸袋

ポリ乳酸(以下、PLA)を柔らかくて伸びのある樹脂に改良し、生分解性フィルムを開発しました。
PLAは生分解性をもつ植物由来の樹脂ですが、硬くて脆いため袋状のフィルムを製造(インフレーション成形)するのが困難でした。Daigasグループでは、培ってきた樹脂改質技術を活用し、生分解性を維持し、柔軟で高強度なフィルムを製造できる樹脂用PLAを作ることに成功しました。
この材料の分解性を生かして、コンポストに生ごみを投入するための袋、農地から除去、焼却する必要のない農業用マルチフィルム等の用途にも応用でき、廃棄物の再資源化、CO2の削減、化石資源使用の削減に貢献することが期待できます。

バイオプロセスを用いた生体機能向け
3HB(ケトン体)の開発

ハロモナス菌

ハロモナス菌

大阪ガスは、産業技術総合研究所と共同で、バイオプロセス(発酵)を用いて(R)-3-ヒドロキシ酪酸(以下、3HB)を製造する方法を開発しました。
3HBは化学合成プロセスでは高純度かつ低コストで得ることが困難なバイオプロセス特有の化合物です。
人の体内でも合成されケトン体として注目を集めている3HBは、様々な生理活性機能を有するため、食品や医薬品として、新たな生体機能用途への展開が期待できます。また、3HBはその化学構造から、新たな生分解性ポリマー原料やポリマー添加剤として、生分解性樹脂向けに環境負荷を低減させる特性のある素材としての可能性も期待されています。
今回開発したバイオプロセスでは、産業技術総合研究所が見出した独自のハロモナス菌を用い、好気発酵により菌体内にバイオポリエステル(PHB)を蓄積させたのち、嫌気発酵(酸素がない状態で微生物を培養すること)に切り替えることによって、菌体内に蓄えられたPHBを加水分解させ、菌体外に3HBとして放出させることが特徴です。菌体外に放出された3HBを常法により分離、濃縮、精製することによって、95%以上の高純度な3HBを低廉に得ることに成功しました。
これまでバイオプロセスを用いてPHBを蓄積させる報告は数多くありますが、3HBを効率的に生成単離できた初めての例です。

樹脂強化用材料として期待できる
フルオレンセルロースの開発

フルオレンセルロース

フルオレンセルロース

大阪ガスは、セルロースファイバー表面にフルオレン誘導体を反応させることにより得られるフルオレンセルロースを開発しました。
セルロースは地球上で最も多く存在するバイオマス資材であり、木材や紙の主成分となっています。セルロースからなる繊維(セルロースファイバー)は鋼鉄の1/5の軽さで、鋼鉄の5倍以上の強度を有し、また線膨張係数もガラスの1/50程度であることから、ガラス繊維などに代わる耐熱性に優れた樹脂強化用材料として期待されています。
しかしながら、セルロースファイバーは、強い親水性(水との馴染みが強い)を有するために、疎水性(水との馴染みが弱い)の樹脂と混練することが難しく、樹脂強化用材料として使用することが困難であるという課題がありました。
このたび、当社独自のフルオレン誘導体をセルロースファイバー表面に反応させることにより、疎水化を施したフルオレンセルロースを開発することに成功しました。このフルオレンセルロースは、ポリ乳酸やナイロンなどの樹脂と容易に混合可能であり、バイオマス由来の樹脂強化用材料として、家電製品や自動車の構造材向けに環境負荷の低い材料としての活用が期待されます。
本開発については、大阪ガスケミカル(株)での事業化に向け、両社共同で実施しています。

  • 線膨張係数
    温度の上昇によって物体の長さが増加する割合を、1K(℃)当たりで示したもの

環境低負荷型の新材料
「ジオポリマーコンクリート」

現場練り型ミキサから排出されるジオポリマーコンクリート

現場練り型ミキサから排出される
ジオポリマーコンクリート

大阪ガスは、環境低負荷型の新材料として注目されている「ジオポリマーコンクリート」の技術開発に取り組んでいます。
「ジオポリマーコンクリート」とは、産業副産物であるフライアッシュ(石炭灰)を使用した次世代のコンクリートです。通常のセメントコンクリートに比べて、耐酸性・耐熱性が高く、下水道関連施設などの酸が発生する環境下や、製鉄所など高温となる環境下での活用が期待されています。また、セメントを全く使用しないため、製造過程で発生するCO2排出量を80%程度削減でき、環境性の面でも優れており、普及が望まれています。
ジオポリマーコンクリートは、固まり始める時間が早いことや、十分な強度を出すために高温で固める必要があることなどから、これまでは工場で製造する二次製品としての活用が主でしたが、西松建設(株)、(株)大林組と共同で、ジオポリマーコンクリートを施工現場で打ち込む方法を確立し、日本で初めて現場での施工に成功しました。

実験集合住宅「NEXT21」

実験集合住宅「NEXT21」

実験集合住宅「NEXT21」

大阪ガスは、実験集合住宅「NEXT21」※1(大阪市天王寺区、地下1階・地上6階建て、延床面積4,577m²、住戸数18戸)において、2020年4月から、2030年頃の集合住宅を見据えた新たな居住実験として、「快適な住空間、万一に備えた住まい」をテーマに実証していきます。 具体的には、(1)健康性に配慮しつつ、最新型エネファームと太陽光発電のダブル発電でネット・ゼロ・エネルギー住宅(ZEH※2)を目指す「ウェルネスZEH※3住戸」、(2)災害時等に72時間自立できる集合住宅、(3)普段の生活の中で健康管理ができるIoT住宅について、実際に居住しながら、評価・改善をしていく予定です。 引き続き、今後の社会課題やニーズを捉え、住まいとエネルギーの観点から総合的な暮らしの提案につなげていきます。

  • ※1 実験集合住宅「NEXT21」
    「ゆとりある生活と省エネルギー・環境保全の両立」をテーマに、近未来の都市型集合住宅のあり方を提案することを目的として、大阪ガスが1993年10月に建設した実験集合住宅です。これまで、当社社員とその家族が実際に居住しながら、その時代にあったテーマによる実証実験に取り組んできました。建物全体の省エネルギー・省CO2、都市における緑地の復元と環境共生、多様なライフスタイルに応じた住まいのあり方、商品開発などに関する実証実験を行い、エネルギー自由化が進むなか、これからの集合住宅のあるべき姿につながる数多くの提案や発表、商品化等を実施しています
  • ※2 ZEH:Zero Energy Houseの略
  • ※3 ウェルネスZEH:最も寒い時期でも居室温度18℃以上かつ、室間温度差3℃差以内のZEH住宅

中圧ガスの減圧装置積載車輌「エコパージ」

現場での減圧作業

現場での減圧作業

大阪ガスは、都市ガスを中圧から低圧に減圧する際、中圧ガスホルダーや中圧導管内のガスを、ガスエンジン駆動のコンプレッサーで吸引・圧縮し中圧導管網へ戻す車輌「エコパージ」を2004年から導入しています。2013年には静音化を実現した4号機を、更に2016年には狭い道路でも使用可能な「静音型小型車」を開発・導入しました。また、2017年には4号機と同じ性能の5号機を新たに導入しました。
「エコパージ」を開発する以前は、中圧ガスホルダーや中圧導管内のガスをバーナで燃焼させるなどして減圧していましたが、環境への負荷を軽減するためエコパージを開発。現在6台の「エコパージ」が稼働しており、年間で約10万m³の無駄なガス消費を抑制し、約1,670tのCO2削減を実現しています。

■ 減圧の原理

減圧の原理

多様なパートナー企業や国内外スタート
アップとの連携

オープンイノベーションの活動強化のため、2017年7月から米国シリコンバレーの有力アクセラレーターであるPlug&Play社が主催するエネルギー・サステナビリティ分野のプログラムに参画し、技術開発の加速および新規サービスの創出を目的とした最新技術やサービスの探索を進めています。
また、2018年4月には米国ベンチャーファンドWiL Fund II, L.P.へ出資し、日米を中心としたスタートアップへの出資・連携を図るとともに、WiL,LLCの新規事業創出に関する知見を活用することで、IoTやAI(人工知能)などのデジタル技術を活用したより便利な生活サービスやビジネスソリューションの実現、先端技術を用いたインフラの高度運用など、イノベーションに向けた活動を加速しています。2021年4月には、WiLと当社の共同出資により、世界最高レベルの冷却性能で脱炭素社会実現にも貢献が期待できる「放射冷却素材」を取り扱うSPACECOOL社を立ち上げました。今後も、オープンイノベーションを活用した新たな成長分野での事業創出に取り組んでいきます。

神戸港においてLNG燃料タグボート
「いしん」への
LNG燃料供給トライアルを
実施

大阪ガスとDaigasグループの(株)OGCTSは、2019年9月に神戸港において、(株)商船三井が保有し、日本栄船(株)が運航する、LNG燃料タグボート「いしん」へのLNG燃料供給トライアルを実施しました。神戸港で船舶向けLNG燃料供給を行うのは、本件が初めてとなります。
LNG燃料は大阪ガス姫路製造所からタンクローリーで出荷し、神戸市新港第4突堤に着岸中の「いしん」に供給しました。今回のトライアルは、Daigasグループとして、堺泉北港に次ぐ2カ所目の供給実績となります。
国際海事機関(IMO)は2016年10月、日本を含む一般海域において2020年から硫黄酸化物(SOx)に対する規制を強化することを決定しました。日本でも国土交通省を中心に、環境性能に優れたLNGを船舶に供給する「LNGバンカリング」の推進に向けた取り組みが本格化しており、今後、船舶用燃料におけるLNGの普及拡大が見込まれています。
Daigasグループは、今回の神戸港でのLNG燃料供給トライアルの経験と堺泉北港での実績を生かし、船舶向けLNG燃料供給の拡大に向けてさらなる検討を進めていきます。

  • タグボート
    大型船や水上構造物が岸壁や桟橋へ離着陸する際に補助を行う小型船
LNG燃料供給

LNG燃料供給

Daigasグループの
サステナビリティ
トップコミットメント サステナビリティへの取り組み 活動トピックスと指標に
対する実績
Daigasグループの価値観と
サステナビリティ推進体制
Daigasグループの理念体系 Daigasグループ企業行動憲章と
マネジメント方針
Daigasグループ企業行動基準 サステナビリティ推進体制と
マネジメント
ステークホルダー
エンゲージメント
参加イニシアチブ 外部からの評価・表彰
サステナビリティ経営と
価値創造プロセス
Daigasグループの
価値創造プロセス
長期経営ビジョン2030 中期経営計画2023 Daigasグループ カーボン
ニュートラルビジョン
優先的な取り組み
(マテリアリティ)
Daigasグループのマテリアリティ マテリアリティの見直しサイクル 顧客の安全衛生(2020年度報告) 大気への排出/エネルギー
(2020年度報告)
地域コミュニティ
(2020年度報告)
顧客プライバシー
(2020年度報告)
サプライヤーの評価
(2020年度報告)
研修と教育(2020年度報告) ダイバーシティと機会均等
(2020年度報告)
経済パフォーマンス
(2020年度報告)
お客さま価値の創造(憲章Ⅰ) 環境との調和と持続可能な
社会への貢献(憲章Ⅱ)
社会とのコミュニケーションと
社会貢献(憲章Ⅲ)
人権の尊重(憲章Ⅳ) コンプライアンスの推進
(憲章Ⅴ)
人間成長を目指した企業経営
(憲章Ⅵ)
コーポレート・ガバナンス
コーポレート・ガバナンス リスクマネジメント コンプライアンス 社外取締役メッセージ
バリューチェーンと
サステナビリティ
バリューチェーンと
ステークホルダーへの配慮
主なエネルギーバリュー
チェーンが社会に与える影響と
サステナビリティの取り組み
DaigasグループとSDGs
特集:ミライ価値の共創
Daigasグループ×Stakeholders
低・脱炭素社会の実現に
向けた取り組み
Newノーマルに対応した暮らしと
ビジネスの実現に向けた取り組み
お客さまと社会のレジリエンス
向上への取り組み
特集バックナンバー
2020年度
サステナビリティ活動報告
お客さま価値の創造(憲章Ⅰ)
憲章Ⅰ インデックス お客さまの価値創造に対する
マネジメント
安心・安全1 調達段階 安心・安全2 製造段階 安心・安全3 供給段階 安心・安全4 消費段階 お客さまの声を生かす取り組み 新たな価値提案
環境との調和と持続可能な
社会への貢献(憲章Ⅱ)
憲章Ⅱ インデックス 環境との調和と持続可能な
社会への貢献に対する
マネジメント
環境経営 ‐環境マネジメント‐ 環境経営 -指標・目標と実績- 気候変動への取り組み
‐リスクと機会の認識と対応‐
気候変動への取り組み
‐CO2排出量削減効果の評価‐
気候変動への取り組み
‐事業活動でのCO2削減貢献‐
気候変動への取り組み
‐お客さま先のCO2削減貢献‐
資源循環に向けた取り組み 生物多様性への取り組み 環境技術への取り組み 環境リスク低減への取り組み グリーン購買の促進 環境コミュニケーション
社会とのコミュニケーション
と社会貢献(憲章Ⅲ)
憲章Ⅲ インデックス 社会とのコミュニケーションと
社会貢献に対するマネジメント
社会貢献活動 企業ボランティア活動
「“小さな灯”運動」
社会とのコミュニケーション活動 財団活動
人権の尊重(憲章Ⅳ)
憲章Ⅳ インデックス 人権の尊重に対するマネジメント 人権啓発への取り組み
コンプライアンスの推進
(憲章Ⅴ)
憲章Ⅴ インデックス コンプライアンスの推進に
対するマネジメント
コンプライアンスの推進 個人情報保護の取り組み 情報セキュリティ お取引先の方などからの
相談・報告
人間成長を目指した
企業経営(憲章Ⅵ)
憲章Ⅵ インデックス 人間成長を目指した企業経営に
対するマネジメント
雇用 多様性の受容 ワーク・ライフ・バランス 人材育成と処遇 従業員と会社の
コミュニケーション
安全衛生
ガイダンス・ガイドライン
対照表とESGデータ
ガイドライン対照表
ESGデータ集
環境パフォーマンスデータ 社会データ ガバナンスデータ
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