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材料開発

透明性、塗布性、活性に優れたチタン系ナノ材料

概要


 透明性、塗布性に優れ、かつ光触媒性(抗菌・抗ウイルス性、超親水性、有機物の分解)、エネルギー変換効率、紫外線吸収性、高屈折率、充放電特性など、様々な特性を有するチタン系ナノ材料を創出しています。


チタン系ナノ材料の概要

チタニアゾルのサイズと特徴

 大阪ガスのチタニアゾルは一般的な光触媒よりも一桁小さい3~5nmの粒径であり、1gで250~300m2/g(テニスコート1面分)もの比表面積があります。また、粒径が小さい粒子で発生しやすい凝集の問題を解決しており、実用性に優れます。

【透明性】

 通常、粒径が小さいほど凝集し、白濁しやすくなりますが、本材料は高い分散性を両立しているため、非常に高い透明性を持ちます。

【塗布性】

 高い分散性を有するため、粒径が小さいほど起こりやすい乾燥時にクラックや剥離が起こりにくく、小さい粒径と表面の化学構造の相乗効果で、基材への密着に優れます。

【光触媒活性】

 粒径が小さいにもかかわらず結晶性を有するため、高い光触媒活性を持ち、高い比表面積で有機物や臭気を素早く分解します。


図1.チタニアのサイズ比較

物性1:有機物の分解(チタニアゾル)

 チタニアゾルは光触媒活性と比表面積の両立により、様々な有機物を素早く吸着し、分解することができます。


図2.紫外線による色素分解速度の比較


図3.透明容器内における色素分解試験

物性2:超親水性(チタニアゾル)

 通常の光触媒の超親水化には紫外線が必要ですが、チタニアゾルは紫外線が無い環境でも親水性を示し、紫外線がある環境ではシリカよりも高い親水性を示します。

透明性と超親水性を活かして、防汚材料や防曇材料として使用できます。


図4.親水性と透明性(左:塗布時、右:非塗布時)


図5.親水性の特徴


図6.紫外線が無い環境下での鏡の防曇


物性3:抗菌・抗ウイルス性(チタニアゾル)

 チタニアゾルは紫外光を照射することで、高い抗菌・抗ウイルス性を発現し、透明で持続力のある抗菌・抗ウイルスコーティングの原料となります。小さい粒径と分散性、密着性を活かして、ガラス、金属からプラスチック、繊維まで様々な材料に適用できます。

 大阪ガスでは新型コロナウイルスが蔓延する前から、本材料をさらに改良し、可視光下や暗所下でも活性の高い抗菌・抗ウイルス材料の開発に着手しています。

(可視光・暗所で活性な抗菌・抗ウイルス材料に関しては、別ページで詳しくご紹介しています。リンクはこちら


図7.摩擦試験(800回)後の抗菌性


図8.ノンエンベロープウイルスに対する効果


図9.エンベロープウイルスに対する効果

物性4:紫外線遮蔽性(チタニアゾル)

 チタニアゾルは透明でありながら紫外線をカットし、外観や強度の劣化を防ぎます。

樹脂にも塗布できます(PET、PMMA、PCなどには塗布できますが、樹脂の種類によって塗布性・密着性は異なります)。


図10.アクリル基板塗布時の紫外線照射劣化試験


物性5:高屈折率(超高屈折率材料)

 超高屈折率材料は結晶性を持たないチタニアの有機溶媒溶液です。よって、極めて高い透明性を有し、光触媒性を有しません。

低温で有機材料では出せない高い屈折率を発現しますので、樹脂材料にもコーティング可能です。

ナノ粒子とは異なり、エポキシ(熱硬化性樹脂)、アクリレート(光硬化性樹脂)などに任意の割合で相溶します。


図11.液の透明性の比較


図12.超高屈折率材料の屈折率


図13.エポキシ、アクリレートとの相溶性と屈折率

物性6:エネルギー変換(チタニアナノ粒子)

 チタニアナノ粒子はチタニアゾルより大きい10-20nmのアナターゼ型結晶です。

色素増感太陽電池の負極に使用した場合、高い透明性と高い表面活性により、通常の光触媒より約2割高いエネルギー変換効率を示します。

シースルーの色素増感太陽電池、およびペロブスカイト太陽電池の負極にも使用できます。


図14.色素増感太陽電池のエネルギー変換効率


図15. 太陽電池用チタニアナノ粒子


図16. 太陽電池用チタニアペースト


図17. 一般の光触媒と太陽電池用チタニアの透明性比較(同粒径)

物性7:充放電特性(チタン酸ナノ材料)

 チタン酸ナノ材料(ナノシート/ナノファイバーなど)は、チタン系材料の安全性を有しながら、従来のチタン系負極材料よりエネルギー密度、レート特性に優れます。

高電位であるため、電解液を分解しにくく、イオン液体を用いて高耐熱性の二次電池が作製できる可能性があります。

ナトリウムイオンの充放電特性があり、ナトリウムイオン二次電池にも使用できる可能性があります。

重金属の強力な吸着や吸放湿特性もあり、今後、放射性物質の吸着や空調などに用途が広がる可能性があります。



図18.リチウムイオン電池負極としての充放電特性


図19.さまざまなチタン酸ナノ材料


図20.イオン液体を用いた高耐熱LIB(試作)


図21.ナトリウムイオンの充放電(試作)

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