マレーシアでのバイオマスを利用したe-メタン製造事業の詳細検討を開始

23.04.13

マレーシアでのバイオマスを利用したe-メタン製造事業の詳細検討を開始

Daigasグループの大阪ガスは、IHIさま、マレーシアの大手国営ガス・石油供給事業者であるペトロナスさまの技術ソリューション部門と、マレーシアにおいてバイオマスである未利用森林資源や農業残渣を活用したe-methane(e-メタン)製造事業の基本設計(FEED)実施判断に向けた詳細検討を開始するための覚書を締結しました。
本事業では、バイオマスガス化技術とメタネーション技術を組み合わせた新たな方式により、再生可能エネルギー電力の価格に影響されないe-メタンの製造を目指します。

◆e-メタン導入への期待と社会実装に向けた課題
e-メタンとは、二酸化炭素(CO2)をリサイクルして都市ガスの原料を作る技術「メタネーション」によって合成されたメタンのことです。社会全体のCO2を増やさない、追加の社会コストが低減できるなどの理由から「2050年カーボンニュートラル」実現のためにe-メタンの導入が期待されています。
従来、e-メタンの製造方法は、再エネ電力を利用して作ったグリーン水素を原料にする方式が知られていますが、再エネ電力の価格がe-メタンの製造コストの大きな割合を占めます。そこで、今回は、再エネ電力の価格に影響されない、バイオマスを利用したe-メタンの製造を目指します。

◆再エネ電力価格に影響されないe-メタン製造の実現に向けて
本事業は、安価で豊富な未利用バイオマスとペトロナスさまのLNG基地が存在するマレーシアにおいて、バイオマスを高温でガス化することで水素(H2)、一酸化炭素(CO)、CO2を主体とする合成ガスを製造します。さらに、得られた合成ガスを用いてメタネーションを行うことで、再エネ電力の価格に影響されないe-メタンの製造が実現。2030年に、製造したe-メタンをペトロナスさまがマレーシアに保有するLNG基地で液化し日本などに輸出することを目指します。
また、ガス化の副産物として得られるCO2の地中貯留についても、その可能性を検討する予定です。

Daigasグループは、今後も脱炭素社会実現に向けて気候変動をはじめとする社会課題の解決に努め、暮らしとビジネスの“さらなる進化”のお役に立つ企業グループを目指してまいります。

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