中期経営計画2023
Daigasグループは2021年3月、2021年度から2023年度までの3カ年を対象とする「Daigasグループ中期経営計画2023『Creating Value for a Sustainable Future』」を策定・公表しました。「中期経営計画2023」においては、持続可能な社会の実現に向け、社会課題の解決に資する価値を生み出す企業グループとして、ステークホルダーとともに「ミライ価値」を創造し、成長し続けていくことを目指します。
位置づけと重点取り組み
持続可能な社会の実現に向け、社会課題の解決に資する価値を生み出す企業グループとして、“ステークホルダーとともにミライ価値を創造し、成長し続けていく”期間と位置づけています。
重点戦略
- I. ミライ価値の共創:社会課題解決に向けた価値創造を追求し、ステークホルダーとともに実現します。
- II. 企業グループとしてのステージ向上:強靭な事業ポートフォリオ構築と進化を支える経営基盤の強化します。
重点取り組み

経営指標(「中期経営計画2023」策定・公表時(2021年3月)の数値)
既存事業の成長と投資による成長の両輪によって稼ぐ力を高め、利益成長に応じた株主還元と財務健全性を確保していきます。
国内エネルギー・海外エネルギー・ライフ&ビジネスソリューションの各セグメントで成長していきます。

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※1 ROIC=NOPAT÷投下資本
NOPAT=経常利益+支払利息ー受取利息ー法人税等
投下資本=(事業ユニット) 運転資本 + 固定資産
(グループ全体) 有利子負債 + 自己資本 (各期首・期末平均)
国内エネルギー事業における一時的な影響を除く (ガス事業・電力事業のタイムラグ影響)
有利子負債は、当社にリスクのないリース負債を除く - ※2 短期的な利益変動要因を除く
- ※3 発行済ハイブリッド社債の資本性50%を調整後
- ※4 一時的な影響を除く(ガス事業・電力事業のタイムラグ影響)
営業キャッシュ・フローの創出力強化に加え、資産入替も行うことで外部借入を抑制しつつ、財務健全性維持を前提とした投資・株主還元への資金配分を実現していきます。

Daigasグループ企業行動憲章と「ミライ価値」を実現する取り組み
Daigasグループは、2021年3月に「Daigasグループ中期経営計画2023『Creating Value for a Sustainable Future』」を公表しました。
中期経営計画策定に際し、重要側面(マテリアリティ)を新たに特定しました。マテリアリティの特定について、グループ関係組織との議論を重ね、事業環境の変化やサステナビリティ関連の社会動向を踏まえた中長期的な「社会・環境へのインパクト」項目を抽出し、次に「自社グループの将来の財務インパクト」項目について抽出しました。各項目でインパクトを検討し、「社会・環境へのインパクト」については外部有識者の意見をいただき、マテリアリティを特定しました。これらを踏まえ、中期経営計画では「ミライ価値の共創」を掲げ、社会課題解決に向けた価値創造を追求し、ステークホルダーとともに実現することを重点戦略の一つとしています。
併せて、当社グループの憲章、行動基準等の改定を行い、企業理念体系、中期経営計画、マテリアリティ、主要取り組み指標(KPI)を一体としたマネジメントで、ESG経営を加速させていきます。

詳細はこちら[1.2MB]
ミライ価値の共創:低・脱炭素社会の実現
目指す姿
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CO2排出削減貢献により低炭素化を加速させつつ、都市ガス原料や電源の脱炭素化により、2050年のカーボンニュートラルに向けて挑戦し、低・脱炭素社会の実現を目指します。
2050年脱炭素社会実現に向けた挑戦
Daigasグループは、地球温暖化対策への社会的要請の一層の高まりを受け、これまでの天然ガス利用拡大の取り組みに加えて、再生可能エネルギーや水素を利用したメタネーションなどによる都市ガス原料の脱炭素化、および再生可能エネルギー導入を軸とした電源の脱炭素化によって、2050年のカーボンニ ュートラル実現を目指します。
カーボンニュートラル実現のための技術革新には多くの時間や社会的コストがかかることから、それまでの確実なCO2排出削減が重要となります。社会全体のCO2排出量削減に貢献するべく、 2030年度のマイルストーンとして、下記の目標を設定しました。

マテリアリティ指標と2021年度実績
マテリアリティの各指標、マネジメント手法と評価、主な取り組みについては、「優先的な取り組み(マテリアリティ)」において報告しています。
ミライ価値の共創:Newノーマルに対応した暮らしとビジネスの実現
目指す姿
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お客さまのライフスタイル・ビジネスモデルの変化に寄り添い、お客さまごとに最適なサービス・ソリューションを関西・国内広域・海外へ展開することで、変化のなかでのNewノーマルに対応した暮らしとビジネスの実現を目指します。

マテリアリティ指標と2021年度実績
マテリアリティの各指標、マネジメント手法と評価、主な取り組みについては、「優先的な取り組み(マテリアリティ)」において報告しています。
ミライ価値の共創:お客さまと社会のレジリエンス向上
目指す姿

マテリアリティ指標と2021年度実績
マテリアリティの各指標、マネジメント手法と評価、主な取り組みについては、「優先的な取り組み(マテリアリティ)」において報告しています。
企業グループとしてのステージ向上:事業ポートフォリオ経営の進化
目指す姿
各事業ユニットの自律的な成長を目指すとともに、グループ全体最適の資源配分を実現することで強靭な事業ポートフォリオを構築し、複数の事業の集合体として進化していきます。ROICの導入等を通じて各事業ユニットの稼ぐ力を向上させるとともに、事業ポートフォリオマネジメントの強化とガバナンス向上に取り組みます。

- ※ トレードは国内エネルギー事業セグメントに含む
事業ポートフォリオの進化
「ミライ価値」の実現には、各事業ユニットにおいて利益と資本効率をともに成長させ、その集合体であるDaigasグループ全体の事業ポートフォリオを強靭化することが必要です。新たな経営指標であるROICの導入により、各事業ユニットがバランスシートを意識し、投資を効率よく利益に結びつけ、総合的に「稼ぐ力」を高めていけるよう経営管理を一段と進化させます。全社だけではなく各事業ユニットがROIC ツリーによって機動的にバランスシートを変化させ、ROIC 向上に効果的な投資をしていきます。同時に、事業ユニットへの権限委譲により機動性をさらに高め、コーポレートにおいても事業計画や資源配分をこれまで以上の頻度で見直すことによって、変化への対応スピードを上げ、強靭な事業ポートフォリオをより柔軟かつ迅速に構築していきます。

ROICの導入


企業グループとしてのステージ向上:デジタルトランスフォーメーション(DX)による事業変革
目指す姿
社会や働く環境の激変、お客さまの価値観が変化するなかで価値を提供し続けるため、「変わり続けられる企業グループ」を目指します。進展めざましいデジタル技術を積極的に事業に取り込み、革新的なサービス創造やデータマネジメントの進化、業務プロセスの変革を加速させます。新たに経営企画本部にDX企画部を設置し、トップの牽引によるDaigasグループ一丸となった推進体制を構築します。

基本方針
「中期経営計画2023」および「長期経営ビジョン2030」の実現に向けて持続的に価値を創出していくため、あらゆる変化に迅速・柔軟に対応できる事業運営に変え、生産性を飛躍的に高めていきます。「変わり続けることができる企業グループ」として、お客さまもサービスも急速に変化するこれからの時代において、これまで「当たり前」としていたビジネスモデル・業務・ルール・システムを常に柔軟に見直すことで、事業そのものの変革とイノベーション創出を目指します。あり姿の実現に向けた大きな変革を実行するため、トップの牽引による推進体制の構築や人材育成の強化、(株)オージス総研をはじめとしたグループ総合力の発揮やパートナー企業とのアライアンスなどに取り組んでいきます。
DX推進体制
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目指す姿の実現に向け、ビジネス変革(新規事業の創出/既存事業の高度化/業務プロセス変革)とシステム変革を加速するため、2022年4月、情報通信部とDX推進室を集約した組織として経営企画本部にDX企画部を設置しました。グループ一丸となりビジョンの実現と事業の変革を目指します。
主な取り組み
革新的なサービス創造の実践
世のなかの潮流やお客さまの多様なニーズを遅滞なく取り入れ、これまで以上に価値の高い様々なサービスを実践します。これは、新規事業・新規サービスの開発のみを指すものではなく、お客さまアカウント・事業機会・売上の拡大や事業運営のレベルアップにつながる既存事業の高度化にも通じます。変化の激しい時代には、「トライ&エラーのサイクルを早める」ことが重要であり、実践を通じてスキルを獲得し、仕組みそのものを変革、新たな取り組みに意欲的かつスピーディーにチャレンジできる習慣・マインドをグループ全体で醸成します。
データマネジメントの進化
当社グループでは、従来ビジネスアナリシスセンターを核に現場でのデータ活用に先行して取り組んできました。今後一層、データという貴重な資産を活用することが価値創出の要、成長の強みとなります。例えば、一人ひとりのお客さまのニーズをデータから察することができれば、「個客最適」な提案が可能となります。これまでの取り組みを発展させ、さらなる「データマネジメントの進化」により顧客体験やサプライチェーンに新たな価値を創出し続けます。
業務プロセスの変革
社内の業務を、内部目線ではなく「お客さま目線」で徹底的に見直します。業務の統廃合や組織間で手順が異なる業務の標準化・集約などにも目を向け、業務プロセス全体を大きく再設計します。また、継続させる業務は、AIやRPAなどのデジタル技術を使って負荷を軽減します。これらの変革を通じて、グループ従業員は、働きやすい環境のなか、より非定型的で裁量の度合いが大きい業務や高い専門性・判断力が求められる業務に取り組む余力を生み出し、その力をお客さまへのより良い価値提供に振り向けていきます。
人材育成
革新的なサービス創出や業務プロセスの抜本的変革のノウハウを蓄積しつつ、長年積極的に取り組んできたデータ活用人材育成の知見も生かし、プログラムを順次拡充しています。さらに、若手従業員による新規事業創造プログラム「TORCH」や、ベンチャーファンドへの出資を通じた幹部・中堅従業員向け研修や新規事業開発など、様々な年齢・立場の従業員に対して幅広い経験・実践の場を提供しています。また、それらを通じたスキルアップのフィードバックなど、従業員一人ひとりの成長を支援していきます。
企業グループとしてのステージ向上:従業員一人ひとりの価値の最大化
目指す姿
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多様な人材が多様な働き方を通じて活躍し、“挑戦を通じた成長”と“社会課題解決を通じたやりがい”を実感できる組織づくりを推進していきます。

基本方針
Daigasグループは、新しい価値を生み出せる強靭な組織づくりを通じて企業価値の向上を目指すために、ダイバーシティと機会均等・インクルージョンを推進します。
性別、年齢、障がいの有無、国籍、雇用形態、ライフスタイル※1、宗教、性的指向※2/性自認※3などに関わらず多様な人材が、差別されることなく尊重しあい承認され、やりがいが感じられる企業グループを実現します。
誰もが活躍できる環境基盤として、生産性の高い働き方を推進し、ワーク・ライフ・バランスを追求します。
- ※1 ライフスタイル:育児・介護期間などライフステージにおける働き方
- ※2 性的指向:レズビアン・ゲイ・バイセクシュアルなど
- ※3 性自認:トランスジェンダー(性同一性障がい者を含む)
ダイバーシティ推進体制
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当社グループは、大阪ガスの人事部内にダイバーシティを推進する専門部署として、「ダイバーシティ推進センター」を2013年に設立しました。2014年には「ダイバーシティ推進方針」を策定し、2017年に公表した長期経営ビジョンにも掲げ、活動しています。
方針に掲げた目標はマテリアリティ「ダイバーシティ&インクルージョン」と連動しており、進捗を毎年ESG推進会議で報告し、活動内容を原則として毎月、役員への配信、グループポータルへの掲載により報告しています。
マテリアリティ指標と2021年度実績
マテリアリティの各指標、マネジメント手法と評価、主な取り組みについては、「優先的な取り組み(マテリアリティ)」において報告しています。
- Daigasグループの
サステナビリティ -
トップコミットメント
サステナビリティへの取り組み
活動トピックスと指標に
対する実績 トランジション
ファイナンス- Daigasグループの価値観と
サステナビリティ推進体制 -
Daigasグループの理念体系
Daigasグループ企業行動憲章と
マネジメント方針 Daigasグループ企業行動基準 サステナビリティ推進体制と
マネジメント ステークホルダー
エンゲージメント 参加イニシアチブ 外部からの評価・表彰
- サステナビリティ経営と
価値創造プロセス -
Daigasグループの
価値創造プロセス 長期経営ビジョン2030/
中期経営計画2023 中期経営計画2023 Daigasグループ カーボン
ニュートラルビジョン
- 優先的な取り組み
(マテリアリティ) -
Daigasグループのマテリアリティ
マテリアリティの見直しサイクル
お客さま価値の創造(憲章Ⅰ)
環境との調和と持続可能な
社会への貢献(憲章Ⅱ) 社会とのコミュニケーションと
社会貢献(憲章Ⅲ) 人権の尊重(憲章Ⅳ) コンプライアンスの推進
(憲章Ⅴ) 人間成長を目指した企業経営
(憲章Ⅵ)
- コーポレート・ガバナンス
- コーポレート・ガバナンス リスクマネジメント コンプライアンス 社外取締役メッセージ
- バリューチェーンと
サステナビリティ -
バリューチェーンと
ステークホルダーへの配慮 主なエネルギーバリュー
チェーンが社会に与える影響と
サステナビリティの取り組み
- DaigasグループとSDGs
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特集:ミライ価値の共創
Daigasグループ カーボンニュート
ラル実現に向けた取り組み 特集バックナンバー
- Daigasグループの価値観と
- 2021年度
サステナビリティ活動報告 -
- お客さま価値の創造(憲章Ⅰ)
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憲章Ⅰ インデックス
お客さまの価値創造に対する
マネジメント 安心・安全1 調達段階 安心・安全2 製造段階 安心・安全3 供給段階 安心・安全4 消費段階 お客さまの声を生かす取り組み 新たな価値提案
- 環境との調和と持続可能な
社会への貢献(憲章Ⅱ) -
憲章Ⅱ インデックス
環境との調和と持続可能な
社会への貢献に対する
マネジメント 環境経営 ‐環境マネジメント‐ 環境経営 -指標・目標と実績- 気候変動への取り組み
‐リスクと機会の認識と対応‐ 気候変動への取り組み
‐CO2排出量削減効果の評価‐ 気候変動への取り組み
‐事業活動でのCO2削減貢献‐ 気候変動への取り組み
‐お客さま先のCO2削減貢献‐ 資源循環に向けた取り組み 生物多様性への取り組み 環境技術への取り組み 環境リスク低減への取り組み グリーン購買の促進 環境コミュニケーション
- 社会とのコミュニケーション
と社会貢献(憲章Ⅲ) -
憲章Ⅲ インデックス
社会とのコミュニケーションと
社会貢献に対するマネジメント 地域コミュニティとの共生 企業ボランティア活動
「“小さな灯”運動」 社会貢献活動 財団活動
- 人権の尊重(憲章Ⅳ)
- 憲章Ⅳ インデックス 人権の尊重に対するマネジメント 人権デュー・ディリジェンス 人権啓発への取り組み
- コンプライアンスの推進
(憲章Ⅴ) -
憲章Ⅴ インデックス
コンプライアンスの推進に
対するマネジメント コンプライアンスの推進 個人情報保護の取り組み 情報セキュリティ お取引先の方などからの
相談・報告
- 人間成長を目指した
企業経営(憲章Ⅵ) -
憲章Ⅵ インデックス
人間成長を目指した企業経営に
対するマネジメント 雇用 多様性の受容 ワーク・ライフ・バランス 人材育成と処遇 従業員と会社の
コミュニケーション 安全衛生
- ガイダンス・ガイドライン
対照表とESGデータ -
ガイドライン対照表
- ESGデータ集
- 環境パフォーマンスデータ 社会データ ガバナンスデータ